新しい町が好きになれない
月日は流れ、私も大人になり籍を入れました。
もうすぐ半年ぐらいになるのかしら。
家を出てからしばらくは経ったけど、
新しい門出とともに歩み始めたこの町が好きになれない。
家から出てすぐの道から
歩道がとても狭い。
田舎出身なので、車ありきの生活には慣れてはいるが
歩道が狭くて、町を大して歩いたことがない。
車から眺める街並みに、愛着を持てない。
春になり、通り過ぎる軒先の木々たちも色づき始めたが
脇見運転をするわけもいかず、モザイク模様の鮮やかさが目の端を通り過ぎていく。
毎日毎日見送っているうちに、若葉になってしまった。
愛することは、よく知るということだとは思うけど
そもそも、知ろうという好奇心を持つことがハイカロリー過ぎて
週末までもたない。
ただ、まだ馴染めない町のコンビニに車を留めてふと正面から捉えられた桜の花は綺麗に思えて
また来年も綺麗だなと気付ける自分でありたいと思った。
あっという間の毎日に、
桜が景色を一掃してくれるおかげで、ふと立ち止まれる。
立ち止まった時に、
過ぎ去った一年とかいつか見た桜の風景とかを思い返してしまうから春は切なくなるのかな。
来年になった時には、この町とこの生活を愛おしく思っていたい。
あー毎日しんどい。(クソ文句失礼)